一番最初に、申し上げておくことがあります。
女性はモノではありません。
当たり前の話です。
しかし、残念ながら、この当たり前のことを理解していないオジサンが、今でも一定数存在します。
「金を払っているんだから、少しくらい触ってもいいだろう」
「食事をご馳走したんだから、その後も付き合うのが当然だろう」
「プレゼントを渡したんだから、自分の言うことを聞くだろう」
「俺の彼女なんだから、行動を把握して当然だろう」
そんなわけがありません。
お金を払って買えるのは、相手が同意した範囲内のサービスだけです。
女性の身体も、心も、時間も、自由も、尊厳も買えません。
そして、恋人になったからといって、その女性を所有できるわけでもありません。
「金を払っているんだから触らせろ」というオジサンたち
私は滅多にキャバクラへ行きません。
しかし、仕事上の付き合いなどで行った際、同年代のオジサンが平気で女性の身体に触る場面を何度も目にしてきました。
女性の服の中に手を入れ、胸を触ろうとする。
嫌がっているのに身体を引き寄せる。
肩や腰、太ももに勝手に手を置く。
そして注意されれば、
「金を払っているんだから、触らせろ!」
と逆ギレする。
最近では、このような行為をすれば店側から注意され、場合によっては出入り禁止になることもあるでしょう。
しかし、昔は今よりも、こうした光景を目にする機会が多かったように思います。
だからといって、昔なら許されていたのでしょうか。
そんなはずはありません。
店側の対応が今ほど厳しくなかっただけです。
女性が声を上げにくい空気があっただけです。
女性が仕事だからと、笑顔で我慢していただけです。
昔から、そういうオジサンは嫌われていました。
昔はよかったのではありません。
昔は、女性が我慢させられていただけです。
女性の笑顔を「同意」だと勘違いするな
キャバクラなどの接客を伴う店では、女性は仕事として笑顔を見せます。
会話を盛り上げ、相手を楽しませようとします。
しかし、その笑顔は、身体に触れてよいという許可ではありません。
嫌な顔をしていないから大丈夫。
強く拒否されなかったから大丈夫。
笑っていたから喜んでいる。
これらは、すべて触る側にとって都合のよい解釈です。
女性は、相手を怒らせないために笑っているのかもしれません。
店の雰囲気を壊さないために我慢しているのかもしれません。
怖くて強く拒否できないのかもしれません。
本当に嫌ではないのか。
それを勝手に判断してはいけません。
相手の明確な同意がない限り、身体に触れない。
こんなことは、大人であれば説明されなくても分かるはずです。
女性にお金を使っても、女性を買ったことにはならない
マッチングアプリで知り合った女性に食事をご馳走した。
高価なプレゼントを渡した。
交通費を負担した。
ホテル代を払った。
だからといって、女性がこちらの要求に応じる義務はありません。
男性がお金を使うことと、女性が何かを受け入れることは、まったく別の話です。
食事をご馳走した対価として女性の身体を求めるのであれば、それは好意ではありません。
自分が勝手に設定した見返りです。
女性から頼まれていないのに、自分の意思でお金を使い、思いどおりにならなかったから怒る。
これほどみっともないことはありません。
ご馳走するなら、見返りを求めずにご馳走する。
見返りを期待してしまうのであれば、最初から無理をして高い店へ連れていかない。
自分の懐事情に合った付き合い方をすればよいのです。
お金を使える男より、お金の使い方を間違えない男のほうが格好いい。
私はそう思います。
暴力だけでなく、暴言や威圧も女性を怖がらせる
女性に暴力を振るうなど、もってのほかです。
しかし、実際に手を上げなければ問題がないわけではありません。
- 大きな声で怒鳴る
- 汚い言葉で相手を罵る
- 物を投げる
- 壁や机を殴る
- ドアを乱暴に閉める
- 車を乱暴に運転する
- 店員に横柄な態度を取る
- 断られた途端に態度を変える
こうした行為も、女性に恐怖を与えます。
「俺は女性には手を上げない」
そう言う男性もいます。
しかし、目の前で物に当たり、他人を怒鳴りつける姿を見れば、女性はこう考えます。
「いつか、この怒りが私に向くかもしれない」
当然です。
怒鳴っている相手が女性本人でなくても関係ありません。
店員に対して偉そうにする。
車の運転中に他人へ暴言を吐く。
部下や立場の弱い人を威圧する。
女性は、その姿を見ています。
そして、その男性が本当はどのような人間なのかを判断しています。
第三者への態度こそ、女性はよく見ている
自分が気に入っている女性の前だけ、優しい男性を演じることはできます。
しかし、人間の本性は、利害関係のない相手や、自分より立場の弱い相手への態度に表れます。
店員が注文を間違えたとき。
前の車の動きが遅かったとき。
部下が失敗したとき。
電話の相手が自分の要求を聞かなかったとき。
そんな場面で急に声を荒らげる男性を見れば、女性は一気に冷めます。
女性から見れば、第三者に向けた暴言であっても、自分とは無関係ではありません。
「今は私に優しいけれど、関係が悪くなったら同じように怒鳴られるかもしれない」
「この人と一緒にいたら、いつか怖い思いをするかもしれない」
そう警戒されても仕方がありません。
金がある。
仕事ができる。
社会的な立場がある。
そんなものは、威圧的な態度を正当化する理由にはなりません。
むしろ、立場のある大人だからこそ、感情を抑えられない姿は格好悪く見えます。
束縛も、女性をモノ扱いしているのと変わらない
女性の身体に勝手に触れることだけが、モノ扱いではありません。
女性の行動や交友関係を支配しようとする「束縛」も、女性を自分の所有物のように扱う行為です。
女性を束縛する男性は、こんなことを言います。
「今、どこにいる?」
「誰と一緒にいる?」
「何時に帰る?」
「男がいる飲み会には行くな」
「その男とは連絡を取るな」
「出かける前に必ず俺に報告しろ」
最初は、「心配だから」「好きだから」と言うかもしれません。
しかし、相手の行動を細かく監視し、交友関係を制限し、自分の許可がなければ何もできない状態にしようとする。
これは愛情ではありません。
支配です。
女性は、あなたの所有物ではありません。
付き合っているからといって、相手の時間、交友関係、服装、仕事、スマートフォンまで、自分が管理してよいわけではありません。
「俺の女なんだから、俺の言うことを聞け」
この考え方は、
「金を払ったんだから、好きにさせろ」
という考え方と、根っこの部分では変わりません。
どちらも、女性を自分と対等な人間ではなく、自分の思いどおりに扱えるモノだと考えているからです。
心配と束縛は違う
恋人のことを心配したり、嫉妬したりする感情まで否定する必要はありません。
大切なのは、その感情を理由に、相手の自由を奪わないことです。
「心配しているから、帰ったら連絡をもらえると安心する」
これは自分の気持ちを伝え、相手にお願いしています。
一方で、
「帰ったら必ず連絡しろ。連絡しなかったら許さない」
これは相手を支配しようとしています。
似ているようで、まったく違います。
お互いに話し合って決めた約束と、一方的に押しつけるルールも別物です。
相手にも断る自由があるのか。
お互いが同じ条件を受け入れているのか。
状況に合わせて話し合い、変更できるのか。
それがなければ、約束ではありません。
命令です。
束縛する男性は、自分の不安を女性に処理させている
なぜ、そこまで女性を束縛するのでしょうか。
ほかの男性に取られるのが怖い。
浮気されるのが怖い。
自分から離れていくのが怖い。
だから女性の行動を監視し、自由を制限する。
しかし、それは自分の不安を、女性の行動を縛ることで解消しようとしているだけです。
スマートフォンを見せてもらえば、一時的には安心できるでしょう。
男性の連絡先を削除させれば、少しは落ち着くかもしれません。
しかし、自分の不安そのものが消えたわけではありません。
そのため、次は服装が気になる。
帰宅時間が気になる。
職場の男性が気になる。
返信の遅さが気になる。
束縛は、少しずつ強くなっていきます。
そして女性は、恋人と付き合っているのではなく、監視員に管理されているような気持ちになります。
束縛すればするほど、女性の心は離れていく
女性をつなぎ止めるために束縛しているのに、その束縛が原因で女性の心が離れていく。
皮肉ですが、よくある話です。
何をするにも疑われる。
常に説明を求められる。
相手の機嫌を損ねないように行動しなければならない。
そのような関係では、安心して付き合えません。
相手を逃がしたくないから、強く握る。
しかし、強く握れば握るほど、相手はその手を振りほどきたくなります。
本当に女性と長く付き合いたいのであれば、必要なのは監視ではありません。
信頼です。
信頼できない事情があるなら、二人で話し合う。
約束を破られたなら、その関係を続けるかどうかを自分で判断する。
どうしても信頼できないのであれば、相手を束縛してまで付き合い続けるべきではありません。
交際とは、相手を所有する契約ではありません。
お互いに離れる自由がある中で、それでも一緒にいたいと思うから続くものです。
女性は面と向かって「あなたが嫌い」とは言わない
ここを勘違いしている男性は多いと思います。
女性が笑っている。
メールの返信が来る。
食事にも付き合ってくれた。
だから、自分は嫌われていない。
そうとは限りません。
女性は、怖い相手や面倒な相手に対して、正面から「あなたが嫌いです」とは言わないことがあります。
反論すれば怒鳴られるかもしれない。
断れば何をされるか分からない。
説明しても理解してもらえそうにない。
そう感じたら、わざわざ本音を伝えようとはしません。
その場では笑顔で対応し、少しずつ返信が遅くなる。
会う予定が決まらなくなる。
仕事が忙しいと言われる。
そして最後は、連絡が途絶える。
女性は大声であなたを非難するのではなく、黙って去っていきます。
だから男性側は、自分の何が悪かったのか分かりません。
「あの女は急に連絡してこなくなった」
「女心は分からない」
「散々金を使わせて逃げられた」
そうやって女性のせいにします。
しかし、本当に突然だったのでしょうか。
女性が出していた小さな拒絶や不安のサインを、自分が無視していただけではないでしょうか。
金のあるオジサンほど、勘違いしてはいけない
お金は、出会いにおいて一つの強みになります。
清潔感のある服を選ぶ。
落ち着いた店で食事をする。
余裕のあるデートを楽しむ。
相手に経済的な負担をかけない。
こうした場面では、経済力がプラスに働くでしょう。
しかし、お金があることと、人として偉いことは別です。
お金を払ったから、女性を自由に扱ってよい。
高い食事をご馳走したから、身体に触れてよい。
プレゼントを渡したから、断る権利はない。
交際しているから、行動を管理してよい。
そんな理屈は通用しません。
金のある男性が女性から好かれるのではありません。
経済的な余裕があっても、それを振りかざさない男性が好かれるのです。
お金を女性を従わせる道具として使った瞬間、その男性の魅力は消えます。
大人の男に必要なのは、支配ではなく余裕
大人の男の余裕とは、女性を思いどおりに動かすことではありません。
断られても怒らない。
予定が合わなくても責めない。
自分と考え方が違っても否定しない。
お金を使っても見返りを要求しない。
相手が嫌がることをしない。
友人関係や仕事に口を出しすぎない。
関係を終わらせたいと言われたら、追い回さない。
それが本当の余裕です。
女性から選ばれたいのであれば、女性を支配しようとしてはいけません。
女性が安心して自分の意思を伝えられる男性になることです。
「今日は帰りたい」
「それは嫌です」
「友人との時間も大切にしたい」
「スマートフォンは見せたくない」
「もう会えません」
そう言われたとき、その意思を受け止められるか。
男性の本当の器は、女性が自分の思いどおりに動かなかったときに表れます。
まとめ
女性はモノではありません。
女性の身体に勝手に触れることだけが、モノ扱いではありません。
お金を使った見返りを要求する。
大声や暴力的な態度で従わせる。
交友関係や服装、行動を細かく制限する。
スマートフォンを監視し、常に居場所を報告させる。
こうした束縛も、女性の意思を無視し、「自分の思いどおりに動かせる存在」として扱っている点では、モノ扱いと変わりません。
恋人になっても、妻になっても、女性はあなたの所有物にはなりません。
愛情と支配は別物です。
心配することと、相手の自由を奪うことも違います。
お互いに話し合って決めた約束と、一方的に押しつける命令も違います。
女性に暴力を振るう。
暴言を吐く。
大声で怒鳴る。
物に当たる。
相手の自由を奪う。
私は、こうした行為をする男性は、最終的に女性から嫌われると思っています。
しかし、女性は面と向かって「あなたが嫌い」とは言ってくれません。
何も言わず、黙って去っていきます。
そして男性だけが、
「なぜ急に連絡がなくなったんだ?」
と首をかしげるのです。
金があるだけではダメです。
女性に選ばれる大人の男性になりたいのであれば、女性の身体だけでなく、意思、時間、人間関係、そして自由も尊重する。
すべては、そこからです。

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